2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

六月一七日「週刊読書人」、柄谷行人「反原発デモが日本を変える」

六月一七日の「週刊読書人」で柄谷行人のインタヴュー「反原発デモが日本を変える」が載ったのを知らずにいた。ネット上でも複数のページで見られるようである。私は柄谷行人の公式ウェブサイトで読んだ。福島第一原子力発電所の事故があってから、若い人の…

「新潮」10月号、丸谷才一「持ち重りする薔薇の花」、他、小池昌代『弦と響』

丸谷才一って文学史でどんな扱いになるんだろう。ほとんど読んだことが無い。ただ私は弦楽四重奏曲が大好きだ。彼の新作「持ち重りする薔薇の花」が弦楽四重奏団を扱っている。今年は同様の小説、小池昌代『弦と響』が出たこともあり、比べながら読んだ。た…

「群像」十月号、柄谷行人、「群像」と私

「群像」が六十五周年ということで、何人かのエッセイを載せている。柄谷行人のが、以前私の書いた「編集部の都合」を詳しく説明していた。一九七三年に「小説現代」の編集長だった人が「群像」の編集長になったんだそうだ。「この人事は、戦後文学、純文学…

奥泉光『シューマンの指』(3)

永嶺修人がこんなことを言う、「シューマンが作曲を始めたのが、ポスト・ベートーヴェンの時代だったということは、決定的だったと思うな」「あの三二曲のソナタのあとで、いったいどんなふうにソナタを書いたらいいんだろう?」。ベートーヴェンの後で書く…

拓次あるいは朔太郎なら

あなたもう光りはじめてます。 ぼくもかがみをみるたび、 かおがおだやかです。 へやのべんじゃみん、あろえ、ごむ、 みるみるのびてゆく。 あり、ねずみ、すなぼこり、 おしよせてくる。 だいじょうぶ。 いんくをのめばだいじょうぶ。 よーぐるとはあんぜん…