2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

睦月の一番、村上龍『歌うクジラ』(まだ読み始め)

宮台真司が誰かとの対談で「子育てしてると二割は仕事量が減る」みたいな発言をしていた。「勉強量」だったかな。よくまあ二割で済んだ。私の子育ては、一年目が終わろうとしたところで順調なペースがつかめてきており、それは要するに、読書量を四割は減ら…

村上龍『希望の国のエクソダス』(二〇〇〇)

前回とりあげた対談で、「文学的に評価されないという覚悟をしないとだめです」という柄谷行人の発言に納得してしまった。さっそく、この対談で例にされていた『希望の国のエクソダス』を読んだ。たしかに文学的ではない。男の大衆作家がよくやるような、社…

十年前の「群像」を読んだ。柄谷行人と村上龍の対談。

十年前の一月号には「群像」と「文学界」が柄谷行人の対談や鼎談を載せた。どちらも良い。NAM を始めた頃で、柄谷の発言は意気軒昂としている。それとはあまり関係無い部分を引用しよう。もちろん、NAM を始めたという文脈で語っていることではある。「群像…

「群像」一月号、蓮實重彦「映画時評」25

先月は帰省したついでに『ゴダール・ソシアリスム』を見に行った。どんよりと見終える。『東風』とか『中国女』のほうがまだマシだったなあ。『アワーミュージック』が最後の傑作ということにしましょう。神田の古書街にも寄った。日本近代文学が小宮山書店…

師走の一番、庚寅の一番。

先月は仕事で忙しく、年末から正月は帰省で忙しかった。本はあんまり読んでない。何度挑戦しても挫折するドゥルーズ、ガタリ『アンチ・オイディプス』を一〇〇頁ほどでまた挫折した程度だ。「器官なき身体」って、なんなんだ。今回の印象だと、エヴァンゲリ…