村上龍

睦月の一番、村上龍『歌うクジラ』(まだ読み始め)

宮台真司が誰かとの対談で「子育てしてると二割は仕事量が減る」みたいな発言をしていた。「勉強量」だったかな。よくまあ二割で済んだ。私の子育ては、一年目が終わろうとしたところで順調なペースがつかめてきており、それは要するに、読書量を四割は減ら…

村上龍『希望の国のエクソダス』(二〇〇〇)

前回とりあげた対談で、「文学的に評価されないという覚悟をしないとだめです」という柄谷行人の発言に納得してしまった。さっそく、この対談で例にされていた『希望の国のエクソダス』を読んだ。たしかに文学的ではない。男の大衆作家がよくやるような、社…

十年前の「群像」を読んだ。柄谷行人と村上龍の対談。

十年前の一月号には「群像」と「文学界」が柄谷行人の対談や鼎談を載せた。どちらも良い。NAM を始めた頃で、柄谷の発言は意気軒昂としている。それとはあまり関係無い部分を引用しよう。もちろん、NAM を始めたという文脈で語っていることではある。「群像…

新潮昨年8月号、東浩紀「ファントム、クォンタム」、連載第二回

村上龍がホスト役を務めたテレビ番組「Ryu's Bar 気ままにいい夜」の最終回に柄谷行人が出た。1991年3月である。最後の数分の話題が「生まれ変わったら何になりたい?」だった。柄谷は、私の記憶そのままに再現すると、「何にも生まれ変わりたくない。いま…